タグに印字された RN 88387 や CA 40312 という番号。これを真贋の根拠にする解説をよく見かけますが、判定には使えません。番号の意味と、なぜ使えないのかを説明します。
RN番号・CA番号とは何か
ユニフォームの洗濯タグに「RN 88387」「CA 40312」といった番号が印字されていることがあります。RN は Registered Identification Number の略で、アメリカの連邦取引委員会(FTC)が繊維製品の事業者に発行する登録番号です。CA はカナダの同様の制度による番号です。
これは「この製品を市場に出している事業者は誰か」を示すための番号で、製品ごとに変わるものではありません。ブランド単位で1つ割り当てられ、そのブランドの製品すべてに同じ番号が印字されます。
ブランドごとの番号
主要ブランドの番号は公開情報として確認できます。
- 1adidas — RN 88387 / CA 40312
- 2NIKE — RN 56323 / CA 05553
- 3PUMA — RN 62200 / CA 06311
- 4UMBRO(米国法人)— RN 14627
なぜ真贋の判定に使えないのか
理由は2つあります。
1つ目は、番号が全製品共通で公開されているからです。誰でも調べられる情報なので、偽物の工場も同じ番号をそのまま印字できます。「正しい番号が入っているから本物」という推論は成り立ちません。
2つ目は、番号が印字されていない正規品が普通に存在するからです。RN番号はアメリカ市場向けの制度なので、日本や欧州の市場向けに作られた個体には入っていないことがあります。「番号が無いから偽物」も同じく成り立ちません。
逆に使える場面が1つだけある
番号そのものは真贋を示しませんが、ブランドが食い違っているときだけは意味を持ちます。たとえばadidasのユニフォームなのに、タグにNIKEの RN 56323 が印字されていたとしたら、これは説明のつかない矛盾です。
ただしこれは非常に稀なケースで、実務上ほとんど出会いません。基本的には「見ても分からない情報」として扱うのが正確です。
誤情報に注意
日本語のブログや掲示板で「RN 56323 があれば確実に偽物」と書かれているものを見かけたことがあります。これは誤りで、この番号はNIKEの正規登録番号です。この情報を信じると、NIKEの正規品をすべて偽物と判定してしまいます。
真贋の情報は、書いてある内容をそのまま信じず、必ず出どころを確かめてください。ユニミルの判定基準でも、RN・CA番号は「判定に使わない情報」として明示的に除外しています。
あわせて読みたい
参考・出典
本記事は公開情報に基づく一般的な解説であり、特定の商品の真贋を保証するものではありません。掲載写真は説明用の仮画像です。
